「日本人は勉強ができる人が多い国ですね。」と言われたら即答で「僕もそう思います」と答えます。
でも、「日本人は頭のいい人が多い国ですね。」と言われたら、外国にも同じぐらい頭のいい人がいるのではないかとちょっと悩みます。
頭がいい事と勉強ができる事の違いについて今まで考えたことがありますか?
きっかけは留学中のルームメート
大学 4 年間は留学していました。最初の 1 年間は大学の寮に入り、そのときのルームメートがこれを考えるきっかけになりました。
そのルームメートは大学が地元だったので、その後 4 年間はずっとそいつとその友達とつるんでいました。
ベッド、机、クローゼットが二つずつある四角い部屋で 1 年間一緒に生活をしていたので、お互いのことを相当知る事になりましたが、このルームメートがめちゃくちゃ頭がいいやつでした。
頭がいいというのをうまく定義できないんですが、基本的に何かを一緒に始めると確実に僕の一歩先を行くようなやつです。ひらめきがすごい。
たとえば、このルームメートと当時ポーカーにはまりました。ポーカーのルールは省きますが、ゲーム性としては日本の麻雀みたいなゲームです。相手は一般人プレーヤーで、基本的には相手より頭が良ければ勝てます。
お互い一緒にこのゲームがうまくなりたかったので、しょっちゅう一緒にやっていましたが、たまになんでそういう行動をしたのかが僕にはわからない時がありました。でも、本人はこれを計画的にやっています。
具体的には書けないんですが、とりあえず僕が思いもつかない行動を思いつき、それを実行する事ができます。そして、その行動には僕も説明されると納得できる理由がちゃんとあります。
このルームメート、かなり頭はいいんですが、大学の成績はぎりぎりです。授業にもちゃんと出席していましたし、決して勉強していないわけではないんですが、成績はお世辞にもいいと言えないレベルです。
まさに頭はいいけど勉強はできないやつでした
社会人になってこの逆とはじめて遭遇する
社会人になって逆の意味での衝撃を受けます。
外資系に新卒として採用されて、会社に入ると同期や先輩には東大などの日本のトップレベルの大学を卒業した人たちが結構いました。僕はこの人たちと働けるのがすごく楽しみでした。
大学のルームメート一人でもすごく色んな経験ができたのに、これだけいっぱいの人が周りにいたらどんなけすごい経験ができるんだろうってワクワクしてました。
日本人がどれだけ頑張って受験をしているかは知っていました。日本のテレビを見ていると、「xx大卒の超エリートが」とか「美人xx大学生が」とか学歴をよく言うので、てっきりその大学には頭がいい人ばかりなんだと思っていました。
でも、実際にはその中の多くが「勉強ができるけど頭がいいわけではない」人だって気づいたときは正直ショックでした。
今になって考えてみると当たり前のことです。頭がいいけど勉強ができないやつがいるんだから、逆に勉強ができるけど頭がよくない人もいる。でも入社当時、僕はまだ「勉強ができるから頭もいい」って思っていました。
頭がいい > 勉強ができる ではない
ここまでの書き方だと勉強ができる人を否定しているように読めてしまうかもしれませんが、そういう意味ではありません。単に僕が知らなかったことで、期待していたものと違ったのでがっかりしただけです。
今では「頭がいい人」と「勉強ができる人」は活躍できる場面が全く違うと思っています。
頭がいい人と勉強ができる人が向く職種
僕のルームメートのように頭が良い人は、ひらめきが重要な仕事に向いていると思います。新しいエリアを開拓したり、他の人がやったことがないことをやるには最適だと思います。ベンチャー企業とかが求めるタイプの人ですね。
逆に勉強ができる人はこれまでに蓄えた (これから蓄えていく)知識が生かせる仕事に向いていると思います。技術者がこれにあたると思います。
これを間違えると、その仕事が辛く感じるかもしれません。こうなった場合、仕事ができないという風に見られがちですが、これは単に向き不向きの問題です。何事も適材適所です。ちゃんと活躍できる場所を見つけることが重要です。
ちなみに今までに頭が良くてなおかつ勉強ができる人と会える事は何度かありました。こういう人はもう最強ですね。どこに行っても活躍できるタイプだと思います。
僕は昔、頭がいい = 勉強ができるだと思っていました。普通に生活をしていると意外と気にしない事ですが、この違いを理解する事っていろんな場面において重要だと思いませんか?