ゆとぶ - 片上裕翔のブログ

片上裕翔 - 日本と海外を比べてみよう

メインのテーマは英語。日本(日本人)と海外(外国人)の違いや英語の勉強方法について、これまでの経験から感じた事を記事にしています。

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あまり知られていないTOEICの公式データから注目の5選

TOEIC ってどれぐらいの人が受けているのかご存知ですか?よく xxx 点以上の人が多いという話がありますが、実際のところ平均点って何点ぐらいなんでしょうか?

実は TOEIC を運営する国際ビジネスコミュニケーション協会 (IIBC) がデータを発表しています。

また、2013 年に受験者のアンケートの結果を集計した情報も公開されています。

最新のデータとして更新されていない項目があるのがすこし残念ですが、今回はそんなデータの中から興味深いところをピックアップしました。

 

1. TOEIC 受験者は過去最多

以下のようなグラフが公開されています。

1979年から2014 年の受験者数を表すグラフですが、見てわかる通り、2011 年以降大幅に増加していて、2014 年にはなんと 240 万人が受験しています。

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さらに最近前年度 (2015 年) のデータも発表され、2015 年には 255万6千人が受験しています。

受験数の増加からも今の日本でどれだけ英語が必要だと認識されているのかが読み取れます。

 

2. 国別平均スコアでは日本が 40 位

世界 150 ヵ国で実施されている TOEIC テストですが、国別なスコアで見ると日本は 40 位になっています。ちなみにその平均点数が 512 点。

1 位は Bangladesh (895)、2 位は インド (861)、3 位はカナダ (819)。これを見て今「ん?」って疑問が浮かびませんか?


このデータはあくまで国別の平均スコアであって、受験者数を全く考慮していません。TOEIC は日本と韓国では一般的に受けられていますが、他の国だとあまり重要視されていません。

つまり、上位陣の国ではある意味エリート集団しか受けることがないので平均スコアが高くなるというのが僕の推測です。日本では英語ができない人も勉強目的で TOEIC を受けるので、このランキングはちょっと誤解を生みやすいデータだなと思いました。

 

ただ、インド人は最近世界の色んな場面で活躍しています。そういう意味では日本人より英語できる人が多いというのは事実だと思います。

よくインド英語と言って、そのなまりについて色々と言われていますが、それでもしっかりと会話ができていることはすごいことです。

 

全人口を対象にしていれば国別平均スコアってもう少し現実味のあるランキングになるんでしょうね。

 

3. 最も重要視する英語のスキル

英語には 4 つのスキル (Listening, Reading, Speaking, Writing) があるという記事を書きましたが、このスキルのうちどれが重要視されているかというデータです。

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全部重要!という人が 25.9%。 そりゃーそうですよね。でもここで注目してほしいのは、その次が、リスニング & スピーキングが  25.6% だということ。つまり、半数以上の人が会話力を重要視しています。

それなのに、日本人の多くは会話力の勉強をしていません。これがまさに以前話した、目的の勉強方法がずれているという事を示すデータです。会話力をつけたいのになぜか多くの人がそのための勉強をしていません。

(詳細については本当にその勉強方法で必要な英語のスキルが習得できますか?(実例付きで紹介) をご覧ください)

 

4. 最も使用する英語のスキル

さて、次は実際に使う英語のスキルについてのデータです。

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やはり一番使うのは断トツでリーディングですね。先ほどのリンク先の記事でも書いたことですが、リーディングが必要な人はまずはリーディングを勉強するべきです。

少し驚いたのがライティングの割合がすごく低いということ。僕のイメージでは社会人はメールのやり取りが多いので、スピーキングよりライティングの方が使用率が多いのかなって思っていましたが、圧倒的に書く機会は少ないんですね。

 

5. TOEIC テストの受験目的

最後に TOEIC の受験目的についてのデータを見てみましょう。

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英語学習が目的で TOEIC を受けている人が 32 %、英語学習プログラムの結果を測る事が目的の人が 8.4% なので、4割の受験者が純粋に勉強目的で TOEIC を受けているという事にあります。

そして残り 6 割が仕事か学校のために受ける人ですね。就職活動のため (30.3%)、進学・卒業に必要 (19%)、昇進・昇格のため (10.3%)。

 

以上、公式発表されているデータから興味深いところをピックアップしました。英語が意識されているかが数字に現れていますね。