ゆとぶ - 片上裕翔のブログ

片上裕翔 - 日本と海外を比べてみよう

メインのテーマは英語。日本(日本人)と海外(外国人)の違いや英語の勉強方法について、これまでの経験から感じた事を記事にしています。

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上海ディズニーランドは中国が国として求められている事を最初に実現する場所だと思う

2016 年 6 月 16 日にオープンした上海ディズニーランド。話題性がすごく高いディズニーランドですが、残念ながらマナーに関してのマイナス メディアが目立ちます。

これは日本だけではなく、英語記事でも同じです。 Shanghai Disneyland で検索するとトップに uncivilized behavior (文明から離れた。野蛮な行動) として取り上げられています。

 

さて、こんな感じでオープンしたディズニーランドですが、上海ディズニーランドはすごく不思議な立ち位置にいると思います。

上海にあるので中国らしさをアピールしたい。でも、ディズニーランドとしてグローバル スタンダートに相応するレベルのマナーは意地したい。

これって今の中国が国として直面している問題とまったく同じ状況ではありませんか。

 

上海ディズニーランドが求められている事

今世界的に中国人観光客のマナーの悪さが目立ってしまっている中、上海ディズニーランドは以下の二つを同時に実現することが最大の課題となっています。

  • 上海らしさ (中国らしさ) をアピール
  • グローバルで認められるマナー・清潔感を実現する

中国らしさを出さないのであれば、わざわざ中国にオープンする必要がない。上海ディズニーランドではチャイナドレスを来たミッキーや、中国雑技団のようなアクロバットを交えたショーなど、中国らしさをアピールしています。

でも、ディズニーランドという時点で、いくら上海にあったとしてもグローバル スタンダードに相応するレベルのマナーや清潔感が求められます。「上海だから汚くても当たり前」という人はいません。

国としてまだ実現できていないことをディズニーランドが実現することを求められています

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上海ディズニーランドは中国の中にある小さな外国

今まで中国人が他国で迷惑をかけている事はグローバルで話題になっていましたが、中国内で中国人の行動がここまで着目されるのは初めてだと思います。この状況だとさすがに中国も放置するわけにはいきません。

ディズニーランドが求められていることを国として対応していくことで、自分の国の人たちとグローバル スタンダートとのかい離を再認識し、何が求められているのかを把握するすごくいい機会だと僕は思います。

国として発行した 6 つのエチケットガイド

ディズニーランドの状況を見て、国がディズニーランドに行くときのエチケットガイドを作ったことが CNN の記事でも取り上げらています。

The new guide warns tourists against littering, being rowdy, vandalizing, cutting in line, damaging the landscape and other "uncouth behaviors" such as lying down on the ground. 

このエチケット ガイドに書いてある 6 つのルールとは:

  1. ごみを投げ捨てない
  2. 野蛮な(酔っ払いのような)行動をとらない
  3. 物を破壊しない
  4. 列に割り込まない
  5. 風景 (植木や花や装飾) を傷つけない
  6. 地面に横たわるなど、世間的に受け入れられない行動を慎む

日本ならわざわざ言うほどの事でもないことを、国がエチケット ガイドとして発行しています。それぐらい中国人の認識が世界のスタンダードとかけ離れているという事を表しています。

上海ディズニーランドが中国で一番最初に課題をクリアする場所だと思う

まだまだ課題は山積みですが、中国が国として実現しようとしている中国らしさを残しつつ、グローバル スタンダードに合わせるという課題を、最初に実現するのは上海ディズニーランドだと思います。

 

最初はスタッフのマナーの徹底、次に客に対しても求められているマナーの周知。普通なら客としてそんな不自由が求められると集客できなくなる恐れがありますが、ディズニーランドであれば確実に客足は途絶えません。

スタッフと客のマナーの周知、これが徹底できた時点で中国人は「上海ディズニーランドは特別な場所。あそこではやってはいけない行動」という風に認識するようになるはずです。

そして、そこから「これが海外で求められている事なのか」と気づけるはずです。

 

少し安易な考えだと思うかもしれませんが、ディズニーランドは中国の中にある小さな国です。その人口は中国という国よりも圧倒的に少なく、また、中国と比べると外国人の割合も高くなります。この国 (ディズニーランド) で、実現できないようでは中国もそこまでという事です。

まだ、少し時間はかかるでしょうが、上海ディズニーランドが、中国に世界で求められている「マナーの厳しさ」を理解するきっかけになると思いませんか?

 

All I Really Need to Know I Learned in Kindergarten  

少し話がそれますが、All you need to learn you learn in kindergarten という海外ですごく有名な本があります。大人として必要な知識は幼稚園ですべて教えられるという観点で、すごくシンプルなのに核心をつく内容の本です。 

These are the things I learned in Kindergarten (私が幼稚園で教えられたこと)

1. Share everything. (物を共有する)
2. Play fair. (平等に遊ぶ)
3. Don't hit people. (人をたたかない)
4. Put thngs back where you found them. (出した物はちゃんとしまう)
5. CLEAN UP YOUR OWN MESS. (自分が作った汚れは自分で片づける)

...などなど

外国人と人として当たり前のことがなんでできないんだろうねって話をしているとよくこの本が話題に上がります。

世界的に中国を見た場合、まさにこの本に書かれていることがピンポイントで当てはまります。

 

//これが Kindle 版

//日本語に翻訳されているのは僕も初めて知りました。日本語だと「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」になるんですね。